♪「金刀比羅宮 書院の美 ― 応挙・若冲・岸岱 ―」@東京藝術大学大学美術館に行って参りました。8/29(水)がお休みで昼間〜。結構混んでましたが,比較的狭い2フロアなので実際に入ってる人数はそうでもなかったのかも。以前江戸東京博物館で応挙をいっぱい見たとき,金比羅さんにたくさんあるというのを読んで,そこまではいけないな〜とあきらめてたので,もちろん応挙が一番のお目当てでした。以前の応挙でも再現してましたが,今回はほとんどが襖+障壁なのでそれを可能な限り持ってきての再現です(一部プリンター)。
応挙の,『芦丹頂図』はひとつひとつのポーズも美しく,水呑みの虎などなどの『遊虎図』はスコティッシュフォールドのにゃんこみたいに妙に愛らしく,何度も戻ってゆっくり見たのですが,今回とっても気に入ったのは岸岱です。画像は『水辺柳樹白鷺図』(1844,もちろん部分)。柳の葉の柔らかさと細密さ,特に裏白の部分の絶妙な配分の入りと,対比して水墨画ぽい略し方の幹や地面,優雅な白鷺,そして金地。元は若冲が描いてものの改修らしいので,どこまで彼の個性なのかは日本画はまだまだ不勉強なのでわかりませんが,こういうまだ知らない素敵なものがあるってしあわせ〜な瞬間です。燕子花の『水辺花鳥図』はだいぶ剥落してるのですが,こちらも繊細。プリンター再現の『群蝶図』のただただ金地に蝶が舞っているだけの抽象,『春野稚松図』の愛らしい蓮華草や菫,ひとつひとつ近づいて見てもあきないのに,全体を意識した空間表現こそ日本画の魅力だなーとうれしくなってしまいます。
人気の若冲はぎっしりとりどりの『花丸図』。若冲はむしろマニエリズムでパラノイア♪な印象が強い。これはこれで面白いのですが,うっとりというのとはまた違う引き込まれ方です。しかしこれがまた狭い空間を再現してるので,じっくり見る人達で身動き取れないくらい。絵として見せるならもっと広い空間に持ってくればいいだけなのですが,それをしないのがこの展覧会なのです。他に屯田丹陵の『富士山図』と『富士巻狩図』。こちらは更に時代が下がって白い地で,富士の大きさに比してすごーく下の方にだけ裾野などが描かれ,また狩は襖の中程に忽然と非常に細密に描かれています。この二間は続いているので,狩図を開けて富士が見えるようにすると遠近法が活かされるのだそうです。なるほどー。これはまた面白い。また,フロアを変えて信仰としても金比羅さん。
東京の展示は9/9(日)まで必見!ですが,以下巡回。10/1〜12/2,12/29〜2008/1/31 金刀比羅宮(って現地だけど),2008/4/26〜6/8 三重県立美術館,2008/10/15〜12/8 フランス国立ギメ東洋美術館。おお,フランス〜。
また同時開催で「東京藝術大学創立120周年企画 芸大コレクション展 歌川広重《名所江戸百景》のすべて」も9/9まで。同じチケットでこちらも見れます。江戸百景を全部見たのは初めてかもしれない〜。やっぱりベタですが梅の木(亀戸梅屋舗)や鷲(深川州崎十万坪)が前景にばーんと出てるあり得ないくらいカッコイイ構図が好きっ。広重ってすごい空間センスのイラストレーターだよね〜。