FC2ブログ

ars combinatoriaな日々

ハンニバル・ライジング

『ハンニバル・ライジング』,怖いのはヤダとかいいつつ,予告編のギャスパー・ウリエル君が美しいのが気になって,頑張って観ました。って,観たのは5/4の連休中なんですけど。映画館ではわりと前で観るのも好きで,こないだの『ナイト・ミュージアム』はあえて前の方で面白かったんですけど(ビスタだったし),こういうのは後ろの方でひっそり観ようと思ってました(あ,もともとは真ん中より後ろで普通に観てましたが,オペラ座通いから前も前,最前列とかよく行きます。こないだも日劇2なのに一番前)。ところがー,世の中はもう『スパイダーマン3』で混んでないだろうと,それでも1時間前に行ったのに新宿バルト9ではすごく小さなハコで残席一桁でした。ここは丸井の9階ですが,1階のエレベータホールで残席状況がわかるのはいいですね。で,結局1番前(しか選ぶ余地がなかった)。そもそも1人で夜観るのがいやなのでわざわざ休日に来たのにその後では終わってすぐ帰らないといけないしー。まあ客席数が少ないだけあって,スクリーンは小さいですけど。で,怖さ痛さ的にはもっとでろでろのぐちょぐちょかと思ってたので,終わってみると後ろで観たら大したことなかったかもねーというくらいでしたよ。ああ,よかったっ。

 でー,映画の方は,そもそもシリーズを1作も観ても読んでもいないので,特に先入観もなく,ひたすらギャスパー・ウリエル君が美しいということで。ヤング・レクターはヘイデンも候補だったので,もともと綺麗系で作るつもりだったんでしょうねえ。やっぱりギャップがあるのがいい! ヘイデンだとまーたおんなじような役になっちゃうのでまた別の男の子でうれしいです。こないだの『ブラザーズ・オブ・ザ・ヘッド』とか,まだまだ美しい若手男優さんがいっぱいいるんだなー。ええと,そうじゃなくて,映画(というか原作から)はヘンな日本文化と極めつけのレディ・ムラサキとトンデモ系の香りでせっかくのちょっとノワールなヨーロッパ映画に失笑を誘います。それでもリトアニアやフランスと舞台や時代が移るごとにトーンが変わっていくのがいいし,ハンニバルが絶対悪というよりもただ復讐を重ねて,その行為により狂気に至っていくのを上手く演じていたと思います。

 原作とも微妙に違うらしくてよくわかんないのは,ハンニバルの人肉に至ったきっかけが,妹ミーシャを食べちゃった記憶があったのかどうかによって,例えば全然知らなかったんだったら復讐のための殺人はしてもその事実を知らされるまで人肉はしなくて,知らされたあとから自分も同じだ!と初めて口にする方が理解しやすいんですけど,そうじゃなくてその事実を薄々でも知っていたからこそ記憶を封じてしまって(だって画面では絶対そういう展開だって何度も想像させてましたもの),でもどこか記憶の底でそれが残っていて,そもそも殺すほどではなさそうな肉屋の殺人とか,スープに対応するかのようにちゃんとキノコと一緒にお料理しちゃったのかなあとか,こっちの方の解釈なのかしら。
 でもでもちょっと頭よりも行動で押しちゃう(医学校も頭の良さというよりも趣味と実益で解剖する勤勉真面目な奨学生…)のが狡猾そう見えないとか,とムラサキさんがハンニバルには王子様系素敵ブラウスとか着せてあげて欲しかったなあとか。あれそうじゃなくって,せっかくゴルドベルクとか使ってるので,ムラサキさんにはヘンテコ剣道だけじゃなくて,オペラに行ったりとか文化的な手ほどきを見せて欲しかったです。オペラはロケが大変だったのかなー。でも美しい映像に拘ってるみたいだから,思いっきり華やかな場面があってもよかったのに。そんなわけで突っ込み所は多々ありますが,なかなか面白かったです。他の作品と違って幻想的に作ったそうで,特に「ヘンゼルとグレーテル」を想起させる森の兄妹や歌(正にフンパーディンクのヘンゼルとグレーテル)でどこか童話のようでもありますが,グリム童話には子供を食べさせられちゃったり,子供達が屠殺ごっとをしたり,そういう話が多いです。

 で,他の映画は結構グロいらしいので,今は原作の方を『レッド・ドラゴン』から読み始めてます。ずーっとユージャン・ヴォングとかゾナマ・セコートとかばっかだったので,とっても読みやすいです。ところで本当にこのシリーズについて知らなかったんで,ハンニバルというとハンニバル将軍のイメージしかなくて,ハンニバル・レクターというのは本名とは思いませんでしたよ。なんかコードネームというか,象徴的なものかと思ってたー。まあ象は出てこないしな。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://arscombinatoria.blog78.fc2.com/tb.php/59-4817927b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

真夏の夜の夢

There are many good versions of "William Shakespeare's A Midsummer Night's Dream.” Among which is this well played Michael Hoffman (1999) version. The innovative use of the bicycle and being filmed in Tuscany adds to the magic. As with earlier v

  • 2007/10/12(金) 23:27:34 |
  • オペラの日

ハンニバル

ハンニバル曖昧さ回避?映画『ハンニバル』と古代の武将ハンニバルの記事が完全に混ざった状態のようですので、ここを曖昧さ回避のページにして、それぞれの記事の内容をハンニバル・バルカとハンニバル (映画)に振り分けるように変更しませんか? 2004年

  • 2008/01/05(土) 09:33:24 |
  • かんなのblog