FC2ブログ

ars combinatoriaな日々

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ウィリアム・モリス美しい暮らし@府中市美術館


 

♪日曜出掛けると疲れを持ち越すのでなるべく外出しないんですが,近場の府中市美術館へ。今日までの上海博物館中国絵画の至宝@東博はあきらめました。モリス展は12/1まで。

 15時前に着いて,とてもよいお天気に紅葉が映えるのでちょっとお散歩しちゃいました。が素晴らしい晩秋の日曜日,ガキが煩さ…もといご家族連れの多いのどかな公園の昼下がりにBGMはトリスタンとイゾルデ,そして安定のツイ廃でした。そうさおひとりさま万歳。
 でもでも右下のオブジェ向井良吉『7月(七夕)の樹』は晴れた公園に忽然と現れたようで素敵ですよお。しかしiPhoneで見ると綺麗なんだけど,う〜んデジカメ持ってけばよかった。


♪改めて,ウィリアム・モリス 美しい暮らし−ステンドグラス・壁紙・テキスタイル@府中市美術館です。展示数は少ないながら閉館までじっくり堪能しました。都内近郊のモリス展はかなーり見てるつもりですが,まだまだ見たことないのがあるのがすごい。

■Si je puis - IF I CAN もしわたしにできるならば ウィリアム・モリス,その生涯と芸術(1997)(文字化けした場合テキストエンコーディングはISO2022など)
■ウィリアム・モリス-ステンドグラス・テキスタイル・壁紙 デザイン@うらわ美術館(2010)
■ラファエル前派からウィリアム・モリスへ@横須賀美術館(2010)
■バーン=ジョーンズ展-装飾と象徴-@三菱一号館美術館(2010)

 空いてる10年ちょっとは旧Webサイトの日記部分で,書いたまま現在ローカルエリアに放置…。パナソニック汐留ミュージアムに行けなかったのが悔やまれる。

 今回の展示は“美しい暮らし”というテーマに沿って,タピストリーのような圧倒される巨大なものはないけど,レイアウトも工夫されていてモリスの世界に浸れました。
 一番最初に目に入るのは,ひなぎくタイルの暖炉。この展覧会の象徴的展示。ひなぎくが身近な植物であるだけでなく,それを色数少なくデザイン化したタイルを使用しているのが更に可愛らしさを加速してます。

 次にステンドグラス,写真フィルムでの展示。うらわ美術館でもたくさん見ました。タピストリーにしてどうしてももバーン=ジョーンズ原画に目が行ってしまいます。
 絵柄の好みを抜きにすると,オール・セインツ教会の上下を透明にして室内の明るさを保つ工夫(ジーザス・カレッジ・チャペルも白衣が目立ちます),セント・マーティン教会のやはり明るい部分の葉の文様が職人によるものというモリスの精神が伝わっていること。
 絵柄的には以前にも見たセント・ジョン・エヴァンジェリスト教会(預言者ヨハネですよ)の『アブサロムの窓』の美青年アブサロムの長い髪と綺麗な顔にちゃんと肉感的な肢体。ジーザス・カレッジ…の『天使団と聖人』。ああ現地に行って自然光を浴びたい〜。(図録は現地写真。キャプションにあったけど展示のないNo.7を探してしまったですよ!)

 次のコーナーでは壁紙とファブリックが並べられたのがいい。大好きな『柳』のシリーズ。色違いの壁紙,ファブリックの印刷も綺麗。
 壁紙で反物状態のものは未使用ってことなのかしら。いま刷ったようにあざやかな発色でした。ガラスなしで刷り色や質感を自分の目で見れたのがうれしい。

 ファブリックではなんといってもインディゴ抜染の『リー川』。明らかに染色の質が違う!離れてよし近づいてよしで,最後に目に焼き付けたのもこれ。その隣りに赤『ウィンドラッシュ川』もいい。藍と赤,はっインディゴとルージュか(ロックオペラ・モーツァルトって今年一番嵌りの舞台がありまして…)。ここでもインディゴの方がより好み。

 そういえば壁紙も単色の方が好き。自然をより抽象化して,デザイン性・装飾性に特化してるように見えるのとともに,多色刷りははみ出しや刷り色ごとのテイスト違和感がある。
 多色でも『りんご』『クレイ川』などは綺麗。後進のヘンリー・ダールの輪郭のない『セランダイン』,ウォルター・クレインの輪郭を薄い色にした『オレンジの樹』などは,はみ出し塗り残しなしで単色のようなマット感が好みです。

 ケルムスコット・プレスの美しい本は数点ですがこれも外せない。そーいえば,活字のこだわりと中味だけでなく理想のハードへの妄執と云ってよいほどの拘りは,そうだよスティーブ(ジョブズ)だよ!

 家具も椅子やランプなど初見のものばかりかも。『ロセッティの長椅子』は心地よさ,美しさを求めてデザインし作成したであろうけど,この3つの椅子を並べたようなデザインはメッセージ性を内包したモダンアートのよう。あっラファエル前派兄弟団?

 展示を見終わったあと「手乗りいちご泥棒」「インドの版木」の体験コーナーが楽しい! 無心にハサミを使ったりモリスの愛した手仕事ぽいかも。
 せっかくのコーナーがわかりにくいのと,声が展示スペースに響いてたのが気になりましたが。

 モリスの思想として清貧な生活と美しい暮らしは矛盾しないの? その美しい製品たちは余裕ある層にしか購入出来なくて,まあモリス自身も裕福な家庭出身で日銭を稼がなくても生きていけるひとだったから,余計に拝金主義的にならない豊さなんだろうなあとか改めて考えてたら,その矛盾を打破するための社会主義思想があると,図録の巻頭解説に簡潔にまとめられてましたよ(ロビーでちょっと休憩してながら図録もパラ見してました)。なので,ミュージアムショップで図録の他に『ウィリアム・モリスのマルクス主義』(大内秀明,平凡社新書)も買っちゃいました。

 15時過ぎから17時の閉館までずっといて,外はもうクライフェルト!帰りの「ちゅうバス」は閉館直後の17:13のはいっぱいで乗れなかったです(30分間隔)。タクシーあれば相乗りいけそうだったけど全然通らないし,歩くのにバス15分弱の道のりは遠いし土地勘がないのであきらめて待ってました。予想外に疲れてしまった。そういえば以前一度だけ来たのは確か夏にカミーユ・クローデルのときで,まだ明るかったので芸術劇場の方を抜けて東府中まで歩いたのでした。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://arscombinatoria.blog78.fc2.com/tb.php/579-a0736ecd
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。