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ars combinatoriaな日々

アンドレアス・グルスキー展@国立新美術館(+アメリカン・ポップ・アート展)

 

アンドレアス・グルスキー展国立新美術館すんごかったです!9/16(月・祝)まで。まずは前知識なしでどうぞ!

 というのも壁面の作品そばにキャプションがないのです。作品一覧が一応解説付なのですが,せっかくなのでまず作品だけ見て出口から一覧を見ながら折り返して,でも解説はさほど詳しくなかったので戻った入り口でガイドを借りてもう一度廻りました。音声ガイドはまーなくてもいいですがグルスキー選曲BGMもありました。ちなみに今をときめく浅野支店長石丸幹二さん,ってもう出てないけど。

 8/31(土)に行ったので混み具合はどこまで参考になるかわかりませんが,13時半頃入って現代ものとしてはわりと混んでいてびっくり。終了間際だと更に混みそう。
 【巡回】2014/2/1〜5/11 国立国際美術館(大阪)

 展示はグルスキー自身の意向で年代順ではなく,また館内の順路もはっきりしていないところもあって行ったり来たりしてしまうのもキュレーションの効果なのかも。だから『東京証券取引所』が世界各地の取引所を撮影する先駆けであったのもあとからわかったりしたのでした。確かにコンピュータとか古かった。

 作品も大きいものばかりではなくて,その大小の配置も広い空間だからこそ感じる余白あって活きてるんだろうなあと実物を見ることにものすごく意義のある展覧会だと思います。
 正直『カミオカンデ』や『99セント』ポスターで見たときは,意外なものや逆に卑近な事物を高精細な大型プリントした現代写真家でしょ〜くらいにわかった気になってしまってて,おなじみぶらぶら美術・博物館の放送でようやくこれは行かないと!と背中を押されました。

 個別の作品は,まず『バンコク』シリーズ。放送で種明かしされてたので川によく見るとゴミが浮いているってわかってはいるのですが,ゆらぐ湖面が縁取られてるようで鈴木英人のイラストみたいだったり,白い縦線は那智滝図を思い出したりと既視感というか何でしょう,既知のものに置き換えようとしてしまう感覚が他にも何度かありました。
 衛星写真を加工したという『南極』などはその白のマチエールがなんだか中国のザオ・ウーキーを思い出してしまいました。


 『カミオカンデ』はエル・グレコの『無原罪のお宿り』を見たときみたいにしゃがんで見上げてしまいました。その無機質さに神性さえ感じてしまいますが,ボートはやり過ぎのような気もします。

 他にステンドグラスの『大聖堂』を撮影してるのは実はヴィム・ベンダースだそうで,モノクロームの一見絵画のような1枚の中に聖と俗が同居していました。
 逆に『F1ピットストップ』は両側に違う場所を合成していて,二面構成の祭壇画のようだと語られています。
 『マドンナ』のライヴの俯瞰は最初コンサートとわからなくて,シルクドソレイユかしらと。でもこれが911から延期されたコンサートであるという背景を知るとにわかに信仰の場のように見えて来ました。

 一番面白かったのは『無題VI』(1997)。美術館に展示されたポロックの作品(秋のリズム?)を撮影しているんだけど,わざわざピントが合ってない!ポロックの持つ質感,圧倒的な物質性,鋭敏さをフラットにしてしまっている!何度も戻って見てしまいました。
 どんなに凝視してもピントが合わないって不思議!グルスキーの写真はどこにもかしこもピントが合っているのが特色なのかと理解したところでこれですよ。ピントがあってのでは『ピョンヤン』のマスゲームで少女の笑顔がちゃんとそれぞれ違うんだというのがわかるくらいなのです。

 グルスキーを写真家として捉えようとして加工するなんて!と憤慨している評もありましたが,むしろ加工したりといった素材をどう表現に昇華されるかという,この人は写真家ではないからこそ面白いのです。
 写真をそのままだったり削除したり加えたりすることによって,具体的などこかの何かの,ではなくて,それは抽象化・一般化・汎用化もしくは純化されたものとなって,見る人の中のものを映し出しているような気もするのです。
 そういえば図録の掲載はどの作品もほぼ同じ大きさで,ここでまた全てを等価にしてしまったかのような,もうひとつの作品群になっていました。

 

 と一人どっぷり浸かったあとはお友達と待ち合わせてポール・ボキューズミュゼでランチ。

 18時までのアメリカン・ポップ・アートは正味1時間くらいだったかなー。こちらは作品リスト見て206点って,うわ時間ない!と。駆け足なのもありましたが,今日はグルスキーで容量いっぱいでした。
 でもリキテンスタインの『鏡の中の少女』などこれ大きいポスターを飾ってたらそれだけで明るい気持ちになるだろうなあ。ウォーホルはもちろん圧巻だけど,なんとなくヘイデンも出てる映画『ファクトリー・ガール』を思い出してしまった。8/7~10/21

 

 この日はとても空が青くて,日没後でもとても鮮やかでした。iPhoneだからかちょっとのっぺりしてますね〜。

 

 美術館を出てミッドタウンでお茶して更にラーメン食べて喋り倒しました!楽しかった~。しかし2冊¥7000の図録は重かった…。

コメント

ポロックのは卑怯ですね!(苦笑)見た時に声出して笑ってしまいました。
グルスキーの作品は、写真と言うよりコラージュとしての側面が強い様に感じましたので、写真の頭で入ってしまうと窮屈なところに落としてしまうでしょうね。

  • 2013/09/16(月) 21:02:29 |
  • URL |
  • 甘木 #odhe05w2
  • [ 編集 ]

ご覧になりましたか。ポロック! ね,オカシイですよね!ちょっと力技とか一発芸みたいなのも多いですけど,そこがイイか安直と感じるかかなあ。

  • 2013/09/16(月) 23:17:56 |
  • URL |
  • まつい #-
  • [ 編集 ]

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