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ars combinatoriaな日々

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ちひろ 27歳の旅立ち


♪7/28(土),映画がテアトル新宿で終ってしまったので,慌ててちひろ美術館・東京で「ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち」とそのあとヒューマントラストシネマ有楽町へ。

 企画展は「ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち」。 いわゆる“いわさきちひろ”らしくない初期のデッサン(複数)や記者をしてた新聞の絵と記事、それにあの結婚誓約書が生で見れました。そうした足跡を辿ると,優しい色に注目されるちひろの絵だけど,子どもの絵の躊躇なく引かれた鉛筆の輪郭に改めて感嘆します。
 もちろん色の表現も,今回は絵の具の試し塗りが展示されていて,作品にする前の試行が見て取れました。

 もうひとつの企画展示は「奇想の絵本 ― 夢幻とナンセンス ―」。 特に東欧の画家達,ブルノウスキーのエッチング,フランスのフレデリック・クレマンのコラージュが目を引く。ドゥシャン・カーライの独特の絵で『王女の誕生日』(ワイルド)全部見て見たいなあ。

 一通り見てから,カフェでローズのシフォンケーキとアイスティ。ここで書籍を読むことも出来ます。

 

 目の前の前庭にある彫刻,中野滋『ポニーといるリトルジョー』。外に出て見たら後ろ姿も可愛かった。

 

 去年来たのはやっぱり夏でもっと蒸し暑かったなあ。今日は風もあって思ったより過ごしやすい。こちらのお庭にも出てみました。ちっちゃいなあと思ったらここは実際住んでいた頃と同じ庭みたいです。【右】さっきのテーブルのお花はお庭で栽培してるのね。

 もう一度展示を見て有楽町へ。映画『いわさきちひろ〜27歳の旅立ち』は証言で繋ぐドキュメンタリー。だいたい「芸術新潮」の特集で読んでいたけど,映画は最初の結婚のあともう一度大陸に渡ったり,その原因であった母の運動やその結果裕福な知識人の両親が戦後開拓者となったことなど,ちひろの背景にあったことに突っ込むので,ああそれでお母様と外国旅行に行ったりと(去年のアンデルセン展で知りました),忙しい中でも一緒に過ごす時間を作ったのかなあと思ったり。
 著作権についての運動もそれによって今の絵本画家の権利などにも大きな影響を及ぼしているけど,こうしてちひろ自身のたくさんの作品も散逸せずに今も見ることができるんだなあ。

 更に美術館で買った『妻ちひろの素顔』『ラブレター』を読む。美術館で展示されている手作りのパフスリーブのワンピースなどとてもよく似合って,どの写真も少女のようなので,その優しい絵にぴったりの人となりのように見えて,でも実は苛烈な人生,夫に向ける情熱的な愛情という素顔を持った人でした。
 “もっと泥臭くなくてはいけないのでは?”と悩みながらもこれが私の絵と行き着く。そういえば映画では様々な模写を映して試行錯誤に悩む日々を丁寧に追ってた。その後もまた様々な技法を試したり,文章に付随する単なる挿絵ではなく絵と文一体となってこその絵本という表現手段を得る。だから企画展の原画の展示も『あめのひのおるすばん』なんだなあ。
 これから『いわさきちひろ』黒柳徹子/飯沢匡を読みます。99年刊行なので,もうだいぶ前にいろいろ伝記は出てたんですね。創作者の人生についてどうしても知らなくてはとは思わないのですけど,知りはじめると止まらない。

 ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち&ちひろ美術館コレクション 奇想の絵本 ― 夢幻とナンセンス ―:5/23~8/26

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