ars combinatoriaな日々

『プラダを着た悪魔』

THE DEVIL WEARS PRADA ♪すっごく評判がいいので期待して行ったんですがー,うーん,アン・ハサウェイは期待通り,期待以上にすっごく可愛かったのにー。メリル・ストリープもすごかったのにー。仕事の描写があまりにもいい加減なのがいくらコメディでも物語に入り込めないのかしら。仕事そのものもだけどそれに対するアンディ(アン・ハサウェイ)の姿勢が一番わからないなあ。頭が良くてジャーナリスト志望でおしゃれに全く興味がない,のはともかく,与えられた仕事にやる気を出す前も後もあんまり変わらないような気がする。もっと愚直にあからさまにつまらない仕事もすっごく頑張ったり,予告にもあったパーティ出席者のプロフィールを覚えるのもいかにも優等生的な記憶力の良さはもちろん,笑っちゃうくらいの集中力で全員分を見事覚えました!ってくらいの方が面白くできたんじゃないかとか。画面だとたまたま覚えてたように見えて,アンディの本来の優秀さや一生懸命さよりもラッキーだけで動いてるみたい。エミリーの方がよっぽど一生懸命で,確かにファッションのことしかわかんなくてアンディよりもおバカさんかもしれないけど,根性(あの最後の登場は拍手ものです)は素晴らしい。自分の仕事に誇りを持って…というわけでは決してないけど,真摯な姿勢が伝わりますもの。
 男性陣はなんだかいろいろタイプを取り揃えましたーという感じですねー。その中ではナイジェルが一番いいなあ。何で彼とハッピーエンドにならないんだろう(ゲイ説はともかく)。でもそーするとちょっとオードリーの『ファニーフェイス(パリの恋人)』みたいになっちゃいますね。ナイジェルがフレッド・アステアのカメラマン(ディック)で。『ファニーフェイス』はNYのファッション誌がモデルを探していて,カメラマン・ディックが古本屋で哲学者に夢中な店番娘ジョー(オードリー)を見つけて,パリで変身,アンディのようにドレスをとっかえひっかえ更に場所を変えて撮影(モデルだから当たり前だけどー)。ついに憧れのフロストル教授に会うもせまられて逃げて,最後はディックと結ばれます。実は女好きの哲学者(名前からサルトルぽい)はクリスチャンの役回りか。でも彼はアンディに大きな貸しを作ってますし。その貸し(ハリポタのゲラを手に入れること)も真面目な女の子ならむしろそんなことは許されないわ!と怒ってくれるかと思ったんですけど。まあ絶対不可能はずのことっていうだけなんでしょうけど。
 で何よりも恋人ネイトが全然魅力的に見えないの。見た目〜はともかく,どんなにくだらなくても人の仕事をバカにする人が自分の仕事を誇りを持ってやってるように見えないし。料理人てファッション業界みたいな虚飾的な世界と真逆で正に実務なんでけど,その誇りが見えない。バカにする彼に対し,アンディもまた打算的なのがイヤな感じだし,せめて最後までやりきって辞めたことにすればいいのに。どんなに幻滅したとしても,それを機会に辞めることにするのはかまわないから。
 なんで最初から恋人がいる設定にしたのかなあ。仕事と恋のバランスを取れなくなっちゃうところを描きたかったんだろうけどなあ。でも大きなチャンスを逃してまで駆けつけたいほどの男には見えない〜(あと友人達もつまらない人間ぽいし)。いまどき自分を見いだし磨いてくれた男性に恋するなんて夢物語はダメなのかしら。でもそういう安易なマイフェアレディがいやなら,ちゃんとお仕事させなきゃと思いますー。
 『プラダを着た悪魔』公式サイト

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