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ars combinatoriaな日々

フェルメール・センター銀座

 
♪フェルメール作品を一度に見られるというフェルメール・センター銀座,うーん,いつか本物で全部見てみたいんだけど…と迷っていたら,8/26まで延長になったのでやっぱり行ってみました!
 8/21(火)久しぶりに平日一日お休み取って,週末は激混みであろうマウリッツハイス美術館展とセットです。

 

 【左】『合奏』は盗難中なので,世界のどこでも見れません。【右】実はマウリッツハイス美術館(改装中)なら『デルフトの眺望』が一番見たいんだけど,オランダからは出さないとか。


 なぜ『天文学者』と『地理学者』を隣同士にしてくれないのー?

 どれも随分鮮やかで明るいトーンと感じたんですが,re-createは現存の正確な複製ではなく描かれた当時を再現しようという目的もあって(さすがに『青衣の女』のシミはそのまま),本当にそうだったかはともかく全作品を一度に見せると共に面白い試みのひとつだと思われ。

 このあとは彼女に会いに。平日の閉館前(8月中は18時半まで)ならどうだろう?とドキドキ行ったら大正解でした。
 展覧会は別項にしますが『真珠の耳飾りの少女』は1作だけ隔離スペースで,最前列(といっても結構離れてる)ででも歩きながら鑑賞列とそれより離れて止まって見る,と2つの鑑賞法を選べるようになってます。
 17時半頃は移動しながらの最前列も待たないで,18時過ぎには人はいるけど止まって見れました。閉館の18時半(8月中)前には2,3人でじっくりと。やっぱり閉館狙いがいいですよー。開館前に並ぶと順に見てるときはいいんですが,そのあともう一度これを…と引き返すともう人がいっぱいだったのです。

 うーん,やっぱり本物の絵は何度見てもどんなに見続けても飽きないというか目が話せないものです。特に彼女は!

輝ける皇妃エリザベート展


♪日本橋三越で輝ける皇妃エリザベート展(8/20まで),これは面白かった。本物のシシィ・スターがメインなんだろうけど,そんなに人だかりはなくて,でも絵画に写真,複製資料から別荘の家具やカーテンなどなど展示数がすごい。少女時代のポッセン・ホーフェンの風景から花嫁衣装の装飾品,別荘のカーテンや家具,埋葬式次第まで,ウィーンだけでない(そもそもあんまりいなかったし)エリザベートの波乱の生涯を辿ることができます。
 美術的価値は高くないかもしれないけど,こういう“エリザベート展”が見たかった! ミュージカルファンは楽しいと思います。東宝のは帝劇は5月でいま名古屋で上演中,来日コンサートと宝塚コンサートは秋なので,もうちょっと時期を重ねて相乗効果にすればよかったのに〜と思います。

 1年間日本を巡回してるのですね:4/7〜6/17 福岡市博物館,8/8〜8/20 日本橋三越本店,9/7〜10/28 美術館「えき」KYOTO,2013/1/2〜1/23 そごう美術館,2/9〜4/7 岡山シティミュージアム

ちひろ 27歳の旅立ち


♪7/28(土),映画がテアトル新宿で終ってしまったので,慌ててちひろ美術館・東京で「ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち」とそのあとヒューマントラストシネマ有楽町へ。

 企画展は「ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち」。 いわゆる“いわさきちひろ”らしくない初期のデッサン(複数)や記者をしてた新聞の絵と記事、それにあの結婚誓約書が生で見れました。そうした足跡を辿ると,優しい色に注目されるちひろの絵だけど,子どもの絵の躊躇なく引かれた鉛筆の輪郭に改めて感嘆します。
 もちろん色の表現も,今回は絵の具の試し塗りが展示されていて,作品にする前の試行が見て取れました。

 もうひとつの企画展示は「奇想の絵本 ― 夢幻とナンセンス ―」。 特に東欧の画家達,ブルノウスキーのエッチング,フランスのフレデリック・クレマンのコラージュが目を引く。ドゥシャン・カーライの独特の絵で『王女の誕生日』(ワイルド)全部見て見たいなあ。

 一通り見てから,カフェでローズのシフォンケーキとアイスティ。ここで書籍を読むことも出来ます。

 

 目の前の前庭にある彫刻,中野滋『ポニーといるリトルジョー』。外に出て見たら後ろ姿も可愛かった。

 

 去年来たのはやっぱり夏でもっと蒸し暑かったなあ。今日は風もあって思ったより過ごしやすい。こちらのお庭にも出てみました。ちっちゃいなあと思ったらここは実際住んでいた頃と同じ庭みたいです。【右】さっきのテーブルのお花はお庭で栽培してるのね。

 もう一度展示を見て有楽町へ。映画『いわさきちひろ〜27歳の旅立ち』は証言で繋ぐドキュメンタリー。だいたい「芸術新潮」の特集で読んでいたけど,映画は最初の結婚のあともう一度大陸に渡ったり,その原因であった母の運動やその結果裕福な知識人の両親が戦後開拓者となったことなど,ちひろの背景にあったことに突っ込むので,ああそれでお母様と外国旅行に行ったりと(去年のアンデルセン展で知りました),忙しい中でも一緒に過ごす時間を作ったのかなあと思ったり。
 著作権についての運動もそれによって今の絵本画家の権利などにも大きな影響を及ぼしているけど,こうしてちひろ自身のたくさんの作品も散逸せずに今も見ることができるんだなあ。

 更に美術館で買った『妻ちひろの素顔』『ラブレター』を読む。美術館で展示されている手作りのパフスリーブのワンピースなどとてもよく似合って,どの写真も少女のようなので,その優しい絵にぴったりの人となりのように見えて,でも実は苛烈な人生,夫に向ける情熱的な愛情という素顔を持った人でした。
 “もっと泥臭くなくてはいけないのでは?”と悩みながらもこれが私の絵と行き着く。そういえば映画では様々な模写を映して試行錯誤に悩む日々を丁寧に追ってた。その後もまた様々な技法を試したり,文章に付随する単なる挿絵ではなく絵と文一体となってこその絵本という表現手段を得る。だから企画展の原画の展示も『あめのひのおるすばん』なんだなあ。
 これから『いわさきちひろ』黒柳徹子/飯沢匡を読みます。99年刊行なので,もうだいぶ前にいろいろ伝記は出てたんですね。創作者の人生についてどうしても知らなくてはとは思わないのですけど,知りはじめると止まらない。

 ドキュメンタリー映画公開記念展 ちひろ 27歳の旅立ち&ちひろ美術館コレクション 奇想の絵本 ― 夢幻とナンセンス ―:5/23~8/26