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ars combinatoriaな日々

藤田喬平-雅の夢とヴェニスの華@日本橋高島屋

♪藤田喬平-雅の夢とヴェニスの華@日本橋高島屋,ガラスです。新日曜美術館のアートシーンで知りました。番組のメインは相変わらずはなちゃんがいなくなってから面白くないですが,このコーナーは要チェックです。番組見て「飾筥」のイメージで行ったらすごく幅広い創造性でしたー。もちろん「飾筥」は素晴らしいです。紅白梅とか琳派とか名付けられていて,確かにそのイメージを写し取っているんですが,単にモチーフをなぞってるとかじゃなくて,ガラスのなかに昇華してこの人の作品世界になってます。ガラスって,絵画や他の工芸と違って偶然性の大きいと思われるので,その技術力や発想は生半可じゃ作品に結実しないんじゃないかなー。更にヴェネツィアで取り入れたカンナの技法(縞々のレースみたいのとか)の作品がこれはまた愛らしいのです。パステル調の可愛らしいのやはっとする対照的な色遣いに更に“流動”のオブジェ的な足し算,また茶道具にしちゃうミニマル感などなど。展示のはじめの方の大型のオブジェはあらーと思ったんですが,前衛的な作品ではむしろ初期の「虹彩」や「流」などの形や色合いが好きだなー。今日は図録は買わないぞ~と思ってたのに予想以上に面白かったのでやっぱり買っちゃいました。
 9/19~10/1,デパートは最終日は早じまいなので注意。[巡回]10/10~10/22 大阪高島屋,2008/2/16~2/25 名古屋高島屋,2008/3/8~5/11 石川県能登島ガラス美術館

猫ちゃんに会いに行く。

♪お友達の猫ちゃんにはじめて会いに行って来ましたー! まだ3.5ヶ月なのにおっきくて男前とのことでしたが,この可愛さはどうしましょうう。いやたぶん普通の成猫くらいあるんだと思うんですけど。だって,ふかふかですよー。うちに猫がいたらきっと素敵。まあここ飼えないしってのはともかくちゃんとペット飼ったことないから(家畜系ならいたけど世話してないし),無理無理です。ああ,でも可愛かったなあ。

トプカプ宮殿の至宝展@東京都美術館

トプカプ宮殿の至宝展~オスマン帝国と時代を彩った女性たち~に行って来ました。東京会場はもう終わっちゃったたんですけど。てゆうか最終日に行って来ました。連休の最終日ってそんなに出掛けないものではなんて期待してたらむちゃくちゃ混んでました。実はチラシがちょっとそそられないんであんまり期待してなかったんですけど,すごーく充実してました。キラキラで素晴らしかったです。基本的に権力の象徴として…なんだと思うんですが,特に金を使った諸々が半端ない豪奢さと精微な細工や繊細な地紋などすごくいい意味で贅沢してるなーという印象。こうして今もこの自体の技術や美意識の発展がなされたのを見ることができるのもまたすごい。とにかくせっかく日本に来てるので見に行って良かった企画展でした。
 で,チラシをもらった来年の「ルーヴル美術館展-フランス宮廷の美-」(2008/1/24~4/6)てのが“マリー・アントワネットが愛した品々”って,またキラキラ細かいもの好きにはたまらなそうです。そして更に混雑必至ですわー。

「トプカプ宮殿の至宝展~オスマン帝国と時代を彩った女性たち~」8/1~9/24 東京都美術館。[巡回] 10/6~12/2 京都文化博物館,12/11~2008/2/11 名古屋市博物館

舞台芸術の世界―ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン@庭園美術館&失われた文明@科学博物館

♪連休は暑かったですねー。結局15日に庭園美術館,16日に科学博物館に行って,今日はだらだら洗濯してお掃除して終わりー。

 舞台芸術の世界―ディアギレフのロシアバレエと舞台デザイン@庭園美術館
 終了間際になんとか。サブタイトルからバレエ・リュスのイメージが強かったんですが,バレエ・リュスと当時のロシア舞台美術ですね。オペラや演劇。衣装,衣装デザイン,舞台デザインなど舞台そのものだけでなくポスターやプログラムなどの展示もあって,やっぱりこういう紙ものが好きだなー。こうやって実物を見て,なかなか書籍だけでは出せないであろう資料を図録という形で安価に手に入れられるというのが素晴らしい。まあバレエ・リュスのはセゾン美術館でやったのが充実しすぎていたのねーという感も否めませんが。7/26~9/17,巡回:9/29~10/28 青森県立美術館(終了:4/17~5/27 北海道立釧路芸術館,6/9~7/16 京都国立近代美術館)

 失われた文明~インカ・マヤ・アステカ展@科学博物館
 こちらは24日まで。7月に始まった頃からいつ行こうかと狙いつつ,NHKスペシャルが高視聴率だったそうなので平日の方がとか夏休みが終わったらとずるずる終了近くになってしまった。平日はー,こないだスワンレイクに行っちゃったしー。で,日曜だけどもう9月だしと思ったら15:30頃行ったらなんと40分待ち。どうも夏休みのお子さまよりもTV見たぽい人が多いカンジ。手持ちの本は読んじゃったので図録を先に買おう。待ち時間のあるときはわりと予習してます。ミュージアムショップは今は入場しなくても入れるのかな~と聞いてみたら,30分限定のショップのみ入ります証明書みたいのを出してもらいました。ミュージアムショップもすっごく混ん出て,こちらは子供連れが圧倒的。後でわかったんですが,特別展のお買い物売り場は別になってたので,こちらは常設展を見に来てた組なのかも。ナイトミュージアムを見てそういえば常設展示をてないなーと思って(除:恐竜フロア),結局まだ行ってません。
 でもって,図録を読みつつ並んで入ったら入場制限したとはいえすごい人。ただ何故か皆さん中でまで並んでて,係員が順番に並ぶ必要はないので空いてるところから見てください~と声を掛けるくらい。で,一生懸命並んでるわりに展示品の前に来てもあーんまり熱心に見るでもないんですよねー(ミイラは見てたけど…)。まあおかげで人垣が少ないところを狙って覗けばほとんどをじっくり見れましたけど。確かに内容的に美術展と違って展示品だけをじっくり見ればという性格のものではないのですけど。実はNスペは録っただけでちゃんと見てないので(新日曜美術館は出掛ける前に慌てて見た),図録と合わせてゆっくり反芻すべき企画ですね。恐竜にしててもこういう“失われた”ものに昔から惹かれるのですが,こちらは“奪われた”という側面も持っているんですよね。そのあたりはともかく,太陽神だとか生贄といっても王などが自分自身も犠牲にするという神に祈るというのはそのくらい潔いものなのだという,何か多神教的おおらかさや一神教の原始的怖さなど,神話の世界というよりもそこにあったというリアル感が伝わります。
 7/24~9/24,巡回:10/3~12/24 神戸市立博物館,2008/1/11~3/16 岡山市デジタルミュージアム,2008/3/25~6/8 福岡市博物館<

SWAN LAKE ON ICE(氷の上のスワン・レイク)~ネタバレ追加

『氷の上のスワン・レイク』に行って参りました! 白鳥湖とフィギュアスケートと大好きなもの2つですごーく気になるけど,でもちょっとどうなんだろうと遠巻きでしたが,たぶん次に来日があるかわからないし,気になるものは観とかなきゃ!と本日お休みなのでマチネ公演に行って来ました。ホントは上野の科学博物館に行くつもりだったんだけど…。
 先に観たお友達がすごく面白かった!というのにも押されましたが,東京公演開幕前にプレイガイドに聞いたら,夜公演は当日昼まで,昼公演は前日まで予約OK,当日精算とのことなので(土日は少なめらしいけど,今日も会場売りが全日あった),ダメ元で当日券のリスクはないです。スケートが全然わかんなくても,まあ『白鳥の湖』を1回でも観てればいろいろ違うだけにかなーり楽しめると思います。アクロバティックもそうでしたが,記録媒体ではなく生が本来のものはライヴを観ないと始まらないのですね!

 舞台は本当にスケートです(一瞬だけトゥシューズも出てきますが)。スケート的に拍手するところ(ジャンプとかスピンとかリフトとかデススパイラルとかー)で最初あんまり拍手がなかったんですが,周りの人達が何組かスケートも観るのかな?というツボが同じカンジで一生懸命本気拍手してたら,だんだん拍手増えました。あ,わたしはどちらかというと舞台ものではいちいち拍手をするのは好きではないです。今回周りの人も派手なところは拍手しても,湖の静かなところでは静かに魅入ってました。まあ録音なので,客席の盛り上がりに合わせて音楽止めたりできないんですが。でもそもそも客層がつかめません…。が,平日の昼間のわりに(のせいか),開演中にあからさまなおしゃべりとかなくてほぼ集中してたので,そのへんはとてもよかったです。最後スタオベだしー。

 えーと,いろいろ思うところあるのですが,ネタバレなのもありますが,も少し考えまとめて追加します。ネタバレについては,2回以上観るのでなければ,あらすじは全部読んでおいて舞台で起きてることに集中した方がいいかな~と思われます。いや物語も随分びっくり展開ですが。で,今週すごーく忙しいので2回目は無理かなと思って,会場で売ってたDVD買ってもう観ちゃったんですが,観たらますます生でまた観たくなっちゃいました…。どうしよう~。(DVDはもうちょっと素直に舞台中継に徹してた方がよかったんじゃないかなー。もっと鮮明で舞台全体を映してればだけど)
 あ,防寒は,うっかり上に羽織るものも持ってかなかったのですが,1階14列目というほどよい距離のせいかあまり冷えませんでした。ただ1幕終わるころすこーし足元に冷気を感じました。ので,まだまだ薄着ですから重ね着や掛けるものは持っていった方が安心ですね。


♪こっからネタバレ&個人的解釈など。
 結局土曜日のマチネチケットを予約しちゃいました~。ええと,何から書くべきかー。そもそも『白鳥の湖』はものすごく解釈・演出があるバレエです。特に結末が間逆や同じ結末でも演出が全然違うのです。このあたりはバレエ公演のプログラムを読んだことがあれば必ず載ってますが,[ars combinatoria Vol.3] を読んでいただけるとうれしい(だいぶ古い話ですがー。ブルメイステル版は年末に来日します! チケ取り済み~)。
 なお舞台は「城または庭園での友人達の祝い」「湖」「舞踏会」「湖」を演出により1~4幕または1幕(1・2場)・2幕・3幕などで構成されますが,面倒なので1~4幕に統一します。今回の『氷の上の…』は敢えて分類すると1幕(1・2場)・2幕(1・2場)型です。

 全体通して観るとなかなか新鮮な解釈で,曲の入れ替えもかなりあります。順を追うとまず開幕していきなり2人の男性が踊り(滑り)だしますが,これがジークフリートと友人ベノ(通常はベンノ)。観た回のキャストはスタニスラフ・エフドキモフ,アレクセイ・ミニン。いわゆるBキャストのようですが,すっごくよかったです。王子はガタイがよくて男らしく,友人はお茶目なカンジ。王子はちょっとヤグディンが背が高くなったみたいなイメージです。通常ベンノが出てきても湖の場面の前にはぐれてしまったきりということが多いのに,こちらは実は最後の最後まで出張ってます。
 最後にまた出張るのはピーター・ライト版の(バーミンガム)ロイヤルのが大大好きなのですが,これはもうやってないのかなー。脇にそれますが,来世でのハッピーエンドなんだけど,現実にはジークフリートの水死体をベンノが抱え上げるのがオーバーラップする確かにライトさんらしいリアルな演出で,何の予備知識もなく観てうわーと思いましたよ。
 今回ベノは2幕の湖以外はほとんど王子と共闘しますが,雰囲気的に同性愛というよりブラザーフッド,フラタニティというよりご学友といった印象です。ちなみにプティパ・イワノフ蘇演版でもノーブルながら年齢的に厳しい(51歳!)のジークフリートのためにベンノがカバーしたそうです。このプロダクションでは元々のキャストがジークフリートがペア出身,ベノがシングル出身という技術的な差だったのかもしれません。今回観た2人は正にダンス・ノーブルとドゥミ・キャラクテールの組み合わせ。

 物語に戻ると,王子のお祝いが一通り済んで,もう1幕からロットバルト(マキシム・ベニアコフ)とオディール(スヴェトラーナ・マスケヴィッチ)が登場します。まずなんといってもロットバルトがかっこいい! ロットバルトはそもそもかっこいいんですが,これだけ登場から空気が変わる!みたいに彼のキャラクターを大切に作っているのはなかなかないのではないかしら。登場だけでなく一貫してかっこいいですよ。宮中に働く半分人間,半分鳥の悪魔の魔術師…なのだそうですが,魔的というよりも何か人間全体を呪っているような,それでいてとても人間的に見える他の登場人物と全く人生観の違いそうな際立ったキャラクターです。
 更にオディールがもう出て来ちゃうので,オデットと取り違えるというのはない展開です。オディールの32回転の曲も1幕で登場しますが,この曲はそもそも1幕の曲で,わたしの持ってるコヴェントガーデンの全曲CDにも1幕に入ってます。バーミンガムのときも1幕だったような。まあオディールは出てきませんけど。うーん,ここでオディールが出てくる必然性はあまり感じないです。ちなみに1幕にロットバルトが出るというとボリショイのワシーリエフ版の父王がロットバルトだった!ですが,これはもうちょっと面白くできたんじゃないかという演出だったなー。

 2幕の湖はいわゆるイワノフ版的展開ですが,演出的に目立つのはオデット(エレナ・ボゴスパシーバ)や白鳥達がフライングするというのでどうかなと不安でしたがこれはすごく素敵。特にオデットとジークフリートの2人だけの踊り(滑りとフライング~)は滑らかで本当に幻想的。最後にやはりロットバルトが再登場しますが,これがまた休憩前に全部持って行っちゃう,氷の白鳥湖なのに炎という対比的ではあるけどあざとそうな演出がこのロットバルトの冷酷そうで心は燃えてるという怜悧さと激しさにすごく合ってるの。

 休憩後,舞踏会の前にやはりロットバルトとその一味が。どうもこの舞台は彼抜きには語れないようで。舞踏会は民族舞踊が花嫁候補パターン。一番派手な場のはずなんですが,ちょっと1幕に要素を持って行き過ぎちゃったかなー。
 4幕の湖が一番解釈が変わってます。まず通常白鳥達がオデットの帰りを待っている静かなシーンで始まりますが,いきなりロットバルトとオデットが闘います。音楽が一瞬オリジナル?と思ったらその後に出てくるチャイコの音楽のアレンジというかリズムを展開したものというところでしょうか。ここでオデットはかなり強いです。逆リフトしちゃいます。が,ここで倒しちゃうわけにはいかないわけで。
 ジークフリートが湖に帰ってきて,更にオディールがもらった指輪を返して2人の愛にゆだねます。ここでオディールをリフトしたジークフリートが更にオデットをリフトして,さっきの逆リフトもそうですが,スケートの技がマイムのように心境や展開を示しているようです。音楽はこれまた更にオリジナルっぽく聞こえますが,原曲のハープを敷いてるのでやっぱりアレンジなのかー?
 で,オデットとは仲直りしましたが,呪いを解くためにどうもロットバルトと剣!で闘うことになったようです。オデット1人ではダメ,ジークフリートだけでも…と来たところで,2人の愛の力で!となりそうなところ,何故かベノ君が大活躍でついにロットバルトを倒します。
 アクロバティックが雑伎団の人間離れした技が派手に出ながら,ジークフリートとオデットの愛がストーリーの中心に来てる(技術的にはトンデモナイけど)のに比べると,少々焦点がぼけるというより何でもありあり感が強いですが,なんというか思いついたことをなんでもやってしまったというやりすぎ感はむしろエンタテインメントです。

 解釈的にはちゃんとオデットとオディールが2役で,通常だましただけでどこかに行ってしまったオディールの処遇をちゃんとしてたり,ロットバルトのかっこよさが強さに通じて,敵の強さが王子の成長に反映されている…といった演出は派手ですが結構正統的でリアリティのある演出なのですね。
 がー,見どころはやっぱりとにかく魅せる!ところかと。王子とベノのペアダンスや友人達やロットバルト一味の男性だけの群舞が多いのがやはり迫力で,しかもタイツじゃなくてスーツ系がなので,男は隠せば隠すほどセクシーという制服(軍服)フェチにはたまりません。ペア出身スケーターが多いせいかみんな背が高くて,更にスケート靴穿いてますし。やっぱり男子スケーターはかっこいいなあ。結局そこかーと,こんなんで少しは宣伝になるのだろーか。