ars combinatoriaな日々

 

動物礼讃&ホイホイホホホイホイホイッスラー&雪と月と花&川瀬巴水

♪既に自分用メモとなっております…。

根津美術館「動物礼讃 大英博物館から双羊尊がやってきた!」〜2/22
ついろぐ
行ったのは1/31(土)

■同じく1/31に行った「琳派400年記念 岡田美術館所蔵琳派名品展~知られざる名作初公開~」日本橋三越本店(〜2/2終了)
ついろぐ



■横浜美術館「ホイッスラー展」~3/1。
ついろぐ
行ったのは1/27(火)

三井記念美術館「雪と月と花」(〜1/24終了)
ついろぐ

■同日の日本橋高島屋の川瀬巴水は行った1/11(日)にリアルタイムに書いちゃってました。

フェルディナント・ホドラー展@国立西洋美術館


フェルディナント・ホドラー展ついろぐです。手抜きすみません〜。
 国立西洋美術館は1/12まで,兵庫県立美術館へ巡回します(1/24~4/5)。

あけましておめでとうございます。

♪あけましておめでとうございます。
 ブログだけでなくいろいろダメ人間です。ここに記録した方が自分でも参考になっていいのはわかってるのですがー。もうちょっと仕事のピークが過ぎたらなんとか。
 あ,年賀状は今年はとうとう自作出来なかった上に,お返事も松の内には着かなそうで…すみません!

 いま開催中でおススメはフェルディナント・ホドラー展。上野の西洋美術館は1/12までですが,兵庫県立美術館へ巡回します(1/24~4/5)。ナビビデオは「永遠を奏でる」…しくしく。

ジャン・フォートリエ展


♪広告が出ちゃうので取り急ぎ。
ジャン・フォートリエ展の最後の巡回,大阪・国立国際美術館で12/7まで。
ステーションギャラリーでのついろぐ

水の音@山種美術館

 

山種美術館「水の音」素晴らしい企画展でした!日本画の美術館で「水の音」というタイトル,爽やかで綺麗なイメージだけど,とんでもなくダイナミックで豪胆な作品の数々。9/15(月・祝)まで。

 図録がなくて残念ですが限られつつもポストカードを。まず土牛『鳴門』、右に進めば川。下の水の流れと隔絶したようにすっと立つ豪奢な雉(孔雀じゃなくて雉?)の荒木寛畝『雉竹長春』の隣に山元春拳『清流』は小さな小さな燕。
 漆黒に竹と白流の山本岳人『流転之詩』に宮廽正明『水花火(螺)』の豪快に拡がる投網と点描のような水面!

 反対側は海。小堀鞆音『那須宗隆射扇図』与一からのドラマティックな構図。

 しかしことごとく対比で見せる展示だなあ。前田青邨『鶺鴒』の不思議な質感の真っ青な水面を渡るセキレイの隣に加山又造『波濤』黒と白の世界。黒い岩にぶつかり砕ける波飛沫。


 2章滝のダイナミズム。岩橋英遠『懸泉』の人の姿がありながら幻想的な白糸の滝,土牛『那智』は白い一直線に落ちる那智の滝。更に抽象画のような横山操『滝』は硬質な岩に注がれる真っ白な滝でヨセミテ渓谷の滝とか。 どれも自然を写した白い滝の流れであっても描く者、見る者の心を映すようなそれぞれの心根と共有する神性が浮かび上がるのかしら。
 更に優しいひかりを感じる滝にはおぼろな虹のような大山忠作『滝』。そして牛尾武『晨響(銀河と流星の滝)』ここまでと全く異なる緻密なしかし柔らかいな印象の岩、木、二筋の滝は北海道の層雲峡。キャプションに「アイヌの…草木が語り合い,岩は川に話しかける」とありました。
 最後までこの奥村土牛,横山操,牛尾武の3つの滝を離れて近寄って何度も何度も見ちゃいました。一本の滝はしゃがんで下から仰ぎ見たり~。

 広重の『大はしあたけの夕立』は展示替だったけど,東海道の雨三題は直線で描かれた雨のそれぞれ違った音が聴こえてくるよう。
 千住博さんのは発想も手法もとてもよくわかるんだけどーうーん別に…。

 第二展示室の小部屋に集めた「雨の情景」のそれぞれから漂う湿気の表現が面白い。玉堂,土牛,栖鳳はもちろん、入江波光『志ぐれ』の鳥のシルエット,小茂田青樹『春雨』の濡れる赤い花が印象的。

 カフェのコラボ和菓子は『水花火』のインパクトが強かったので「きらめき」にしました!

魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展@国立新美術館(8/23追記)


「魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展」これはわざわざ国立新美術館まで見に来る価値のある展示です!9/1まで。7/9,7/20と2回行ってもう一度行くつもり!

 

♪初回はまずポール・ボキューズ・ミュゼで98年のバレエ・リュス展@セゾン美術館の図録で予習(チーズケーキとベリーで+¥300)。ランチ16時LOはありがたいです。この日は代休。W杯中でブラジルvsドイツのあの!準決勝を見てお昼まで寝てました~。

 2回目はフォロワさんと二人で。PIWの翌日なのでここは紅茶でしょ!と紅茶尽くしのデセールが美味しかったです。

 最初の映像はこの展示のほとんどがオーストラリア国立美術館のコレクションである意味を知るとても意義のあるものですが,順番的にはまず素の状態で展示を見てからコレクションに至る歴史を知り,もう一度が展示に見直すのがいいかなあ。

 中に入るとまずバルビエのおしゃれなポショワールでよく見た『アルミードの館』『カルナヴァル』が目に入ります。『カルナヴァル』のスカートが超カワイイ。(写真は図録からキアリーナの衣裳)

 衣裳展示は見通せるワンフロアにほとんどがガラスケースがない状態で大部分がぐるっと後ろまで廻れる!(とっさに出た言葉ですが)舞台を想像させるような,しかも一度にいろんな演目があってあれもこっちも見たい!と目移りしてしまいます。

 壁面にはバクストなどのデザイン画や当時のポートレートなどが並び,こちらもなめるように見てと全部見落とさないようにとだんだん順番がわからなくなって来ます。

 以下全部は上げきれないので,素晴らしい展示のなかからいくつか。やはり『火の鳥』!主要人物の衣裳ではないのですが(写真はカスチェイの従者),昨年新国立劇場で見た民族衣裳ぽく重々しいのと比べてとても絵画的というかイラスト的に愛らしい。裾の模様などこれがあるだけで全然違う。
 しかもこれがよく見ると何体か並ぶ同じようなデザインでも実際に生地を継いだものと描かれたものがあって面白い。完全に同じ模様ではないんだけど,これはたくさんの群舞全員にしっかりしたものを着せるのではなくて後方に描いたものにして遠近法になっているのかなあ。…と勝手に想像したら図録によるとディアギレフが1926年に再制作(舞台美術と衣裳はゴンチャロワ)するためオリジナル衣裳に装飾やアップリケを加えたそうでした。ちなみに染色はステンシルとのこと。

 また火の鳥は今日の舞台ではチュチュなのですが,カルサヴィナのモノクロ写真だと軽やかなのとも違うのでカスチェイと共に並べて見たかったなあ(何故かイワン王子ではなくカスチェイ)。
 鳥がチュチュというのは白鳥湖でクラシックチュチュで表現されてるので,バレエ・リュスでは同じアイディアではなく火の鳥ももっとエキゾチックな作りだったんでしょうねえ。なおディアギレフはゴロヴィンの火の鳥,王女,イワン王子のデザインに満足せずバクストにデザインし直させたとか。それはそれで際立った面白いと思います。

 そして『火の鳥』向こうには『ペトルーシュカ』のまさにペトルーシュカ! えっとえっとニジンスキーが着用してたの?…とは書いてないけど,これでニジンスキーがと胸が熱くなりますね~。ペトルーシュカは超人的なもののほぼ対極にあるから。
 『ペトルーシュカ』はほとんどフォーキンの演出のまま上演されます。以前はそこまで感じ入ることはなかったのですが年々『ペトルーシュカ』が胸に迫って来るようになってきました。

 ところがそのそばのガラスケースに入った『青神』こそニジンスキーが着用したものに間違いないらしく,青いドーランの跡!が残っているのだそうです。が内側なのでこの展示ではよく見えないのですね~。参考写真は展示されてますが見たかった!
 それにしてもこの衣裳は様々な色使いや素材の違いまた一部はプリント柄が入った生地だったりとパッチワークのようで,これだけ見るととても可愛らしいワンピースみたいなのに実際は身体を青く塗った男性が来て踊るのですから凄まじい美意識ですよね。

 ちょっとびっくりしたのは『ジゼル』!えっこれがアルブレヒト?バレエ・リュスって眠り以外はオリジナルのものがほとんどだと思っていたので『ジゼル』も上演したんだー。でもこんな衣裳で!ジゼルは1幕も2幕もどんな衣裳だったんでしょう。ちなみにこの『ジゼル』,1910年のカルサヴィナとニジンスキーが西ヨーロッパので最初の改訂版の上演だったのだそうです(『ジゼル』はもちろん1841年にパリ・オペラ座で初演)。


 とここまでは,ディアギレフのバレエ・リュス時代でも初期のもの。ニジンスキーが追放になり,デザイナーが変わったり,いかにもソ連のでも『鋼鉄の踊り』カワイイ。更にディアギレフ亡き後のバジル大佐のバレエ・リュス時代の衣裳などなどまだまだ多数ですが,わあわあまだまだまだこんなのもあるの?ともう個別の感想とか無理ですねー,特に初回は。休憩スペースがあるので明るい外を眺めながらちょっと一息も出来ます。

 面白かったのをもう少し。『金鶏』の農婦たちのすごいボリュームだけど愛らしい衣裳とドドン王の豪奢だけど女性らしいデザインだなというマント。デザインはナタリヤ・ゴンチャロワ。『サドコ』のタツノオトシゴの隣り美しいなとよくよく見たらイカの足〜!『ナイチンゲールの歌』(アンデルセン)はマティスのデザイン。異質な「嘆く人」,高官の胸の龍はマティスのてきとーなあとよろな指示のつもりを忠実に再現したんじゃ?
 『眠り姫』はディベルティスマンの青い鳥などはわかるけど,ドレスが随分派手な色合いだな〜と思ったらオーロラ姫じゃなくて侍女でした!こんなに凝ったものを端から作っていたら財政圧迫するわー。『女羊飼いの誘惑』の伯爵夫人の青い凝ったドレスに素朴そうな白いパフスリーブが着いているのが面白い。『頌歌』の星座をモジモジくんにさせる発想はちょっとない。『道化師』などの本当に踊れるの?というやり過ぎの事例は実際ダンサーのストライキが起きたそうです。


 壁面に衣裳や美術のデザイン画の他に当時のプログラムが中味を含め展示されているのですが,これがすごい豪華!その瞬間のパフォーマンスだけでなく,紙媒体も含めて催しなんですね。プログラムが凝ってるのはディアギレフが美術雑誌「芸術世界」を作っていたからかも。

 やはり衣裳のデザイン画に目が行きますが,なんて動きのある絵! コンセプトアートのようで,確かにこんな風に動きます,こんなイメージですっていうのを示してそれをどうやって作り上げるかというのはまた次の技術的な段階なのかもしれませんね。でもこれを先に見ると本当にこれ着て踊ったの?というくらい大仰で,でもその衣裳が目の前にあるというのが本当に感動。
 また映像を『三角帽子』などを小さいモニタで流していましたがセゾンのときと同じくやはりオペラ座のものでした。

 初回は一通り見たあと音声ガイドを借りてみたけど、これはどうしてもってものではないかな~。音楽のみverはいいけど、ハルサイはピアノverだし場内でもいろいろ流してるし。あ,火の鳥なかったけどー(他の曲も)脳内再生余裕です。


 ここからはしばらく妄想モードをお送りします…。『ペトルーシュカ』の衣裳を見て、ああやっぱり町田くんに演じて欲しいなあ。ペトルーシュカもムーア人もバレリーナも全部取り込んで人形達の愛と哀しみ!『牧神の午後』を見れば,スカーフにキスと一緒に踊る『Je te veux』は牧神のイメージもあるのかなーとか。青い鳥(眠り)、ナイチンゲール,金鶏もいいけど鳥はもうないかーとかそんなことばかり考えてしまいます…。
 今回はメインは衣裳ですけど,バレエ・リュスは「振付・音楽・衣裳・美術」で構成される総合芸術で,フィギュアスケート(競技)には美術(セット背景、小道具、照明暗転)がない!白い大きな氷上で均質なライトを浴びたった一人で滑る(シングル)ジャッジのいる表はあっても四方から軌道全てを見られる。様々な人の手,周到な準備があっても最後はリンクの上では何処にも隠れることの出来ない正真正銘の一人。なんて贅沢な芸術で酷な競技だろう。

 逆にスケートに限らず簡易なセット,抽象的な美術の方が場面転換が容易自由な発想観客に解釈を委ねるともいえるし。
 舞台美術のない展示は舞台を想起させるようであり,セットのないスケートリンクを彷彿とさせたのかも(って苦しい…)。ただ白い空間ではなく,衣裳を際立たせる黒いマネキン,黒い空間ではあるけど。ああ舞台というより森のようです。


 閑話休題。図録は¥3500とお高めなのですが(トートとセットで¥4000…を2セット買いましたとも),コスチューム,図版,演目説明の他にコスチュームのアップの写真,そして何より様々な方面からの充実の解説が素晴らしい!メモを取りながら読んでどの章も面白いのですが,取り急ぎ。
 展示はオーストラリア国立美術館のコレクションを中心に形成されていますが,上映もある『バレエ・リュス 踊る歓び,生きる歓び』(すごくいい映画です!)でも触れられているようにディアギレフ亡き後のバレエ・リュスはオーストラリアも訪れます。このオーストラリア国立美術館がのコレクションは手に入れたそのままではなく,保存修復などを経て初めて今回のようなマネキン展示出来るようになりました。逆にコレクションがあってスタッフが育ったのだとも導入映像でも描かれていました。

 ロベール・ベル「バレエ・リュスの衣裳という遺産」“バレエは,音楽,イリュージョン,美術,工芸,物語,そして仕草や動きのニュアンスなどを統合したものでありながら,常にそれらの要素の絶妙なタイミングや表現によって成立する,その場かぎりの瞬間の芸術である”“瞬間を永続化して記録できるようになる以前から,確かな存在として唯一残されているのは衣裳である”

 確かにそのままの伝わるのって衣裳なんですよね。今回の展示があまりにも綺麗なので仕立て直したの?と思いきや最新の注意を払って修復されたのだそうです。これは後半の「看過された事実:タグ,スタンプ,汚れ」(デビー・ウォード)によると税関の捺印や記された着用者の名前(青神とペトルーシュカにはニジンスキーの名前だけ!にゾクゾクしちゃう)など貴重な文字情報が残っている。またほこりのサンプルを保存し,ファスナーは縫い目を全て記録してから外して洗浄するとか。

 休憩室のパネル展示にも書いてあってへえと思ったんだけど,舞台用に本当に丈夫で豪華な素材で仕上げているんだけど,財政状態のよくない時期には安価な素材にデザイナー自身で描いたものもあるのだそうです。その方がデザインのままが出せるような木がするけど,でも遠目で観ることを考えると描けばそのままなんじゃない?じゃなくて本来は仕立てたかったのかなと思う。前述のあとからアップリケのように付けた『火の鳥』のように。

 まだまだいろいろ深いので図録については続く〜。衣裳に特化せず総合芸術としてのバレエ・リュス,日本の受容など面白いのです!

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8/23追記

 図録を中心に感想というか図録を読みながら考えたこと,かな。ロベール・ベル「バレエ・リュスを想う」より。1921年に贅沢な舞台とバクストの豪華な衣裳の『眠り姫』で経済的困難に陥ったディアギレフはシンガー=ポリニャックから支援を得,ニジンスキーの妹ブロニスラワ・ニジンスカに女性として初めて振付を担当させる。彼女の代表作『結婚』は今回衣裳展示はないが,禁欲的で飾り気がない。
 確かに衣裳としては地味で舞台美術も振付にもケレン味がない。むしろ総合芸術を突き詰めると踊りが一部になってしまうのではないかしら? 実際衣裳が原因でダンサーのストライキが起きた『道化師』は『眠り姫』と同じ1921年初演。シンプルな衣裳は後のバランシンを想起させます。
 これだけ独特で美しい衣裳にわくわくしながらもわたしが一番好きなバレエ・リュス作品は『結婚』で,実演は98年の〈東京の夏〉音楽祭で観ていたのですが,久しぶりに昨年の新国立劇場ストラヴィンスキー・イブニングで観ることが出来ました。そしたら『火の鳥』がが付いて来たという。ロシアを題材にした総合芸術の両面だったのですね。

 もうひとつ今回の展示にはなかった『放蕩息子』ついて,もう二度と故郷には戻れないと察していたディアギレフは自身も「放蕩息子」であり,この公演に強い思い入れがあったそうです。美術と衣裳はルオー(音楽プロコフィエフ,振付バランシン)で,これも東京の夏で観た舞台は確かにバレエというよりも動く絵画のように圧倒されてしまった記憶しか残っていません。実際バランシンは時間がかけられずマイム性の強い振付になっていたとか(98年図録)。

 「スペクタクルとしての公演:バレエ・リュス−歴史,古典主義的伝統」ヘレナ・ハモンド
 ここで刮目したのが,“ディアギレフの仕事についての「過去の歴史との決別や古典主義的伝統との断絶のみに関心を持つ前衛的な活動」という定着したイメージは,極めて偏ったもの”という。ディアギレフは前衛を目指していたわけでないのですね。“ブノワやバクストたちが『眠れる森の美女』の中で歴史的時代性が特権的に扱われることを範として,今度はディアギレフのためにの自分たちの仕事のなかで特に衣裳を通じて一貫して追求し続けてもの,それがこの歴史という対象であった”と,だからこそコンサバティブな『眠り姫』に巨費を投じたことに矛盾はないのです。
 バレエ・リュスに先立って,ディアギレフは1905年にサンクトペテルブルクで開催した「ロシア歴史肖像画展」で既にロシアの歴史を提示する手段として「総合芸術」的な展示・設営を軸に据えています。展示ホールのデザインはバクスト!この縮小版がパリ,ベルリン,ヴェネツィア・ビエンナーレにも巡回。続いて1907年パリで「ロシア歴史音楽会」連続公演を開催,1908年にオペラ『ボリス・ゴドゥノフ』を上演。(ディアギレフはリムスキー=コルサコフに師事していましたが音楽の道は断念しています)
 そしてバレエ『アルミードの館』において,デザイナーのブノワの言によると「18世紀フランスについてのロシア的概念を,物語そのものを通して,また演出の様式,舞台装置,衣裳,流儀,編成,舞踊を通して提示すること」がこの作品の目的であったという。その意図をフランスの地で観客が汲み取り理解したことにより,この芸術的要素の融合性からバレエの総合芸術としての比類なき可能性へディアギレフは目を開いた。
 これはオペラではなく,言葉のないバレエだからこそなのでしょうか。

 プルーストは“あたかも現存する実際の都市構造の中よりもバレエの総合芸術的構成の中でのほうがより確かなヴェネツィアの歴史の手応えがあるとでも言うかのように”“バレエ・リュスによるパフォーマンスも,前例のない真実らしさを持もって歴史を蘇らせる演劇的総合芸術として捉えることになる”と言う。
 ただ,バレエ・リュスは史実をねじまげて創造しているわけではなく,例えばブノワは教養ある美術史家でエルミタージュ美術館の学芸員という大変学術的な人であった。ブノワの革新性はフランスにおける総合芸術の現象を歴史の具現化そのものとして採り入れたことであり,これはドイツのワーグナー的総合芸術が歴史から離れ神話という時代を超越した普遍的世界を舞台としている点で全く異質である。したがってバレエ・リュスは「徹底して因習打破を目的として,過去と決別して未来だけに関心を持ったバレエ団」と見なすことは偏った不完全な見方である,と。
 これは視覚面だけではなく音楽についてもワーグナーと対比していて,ストラヴィンスキーは“バイロイトの魔術師のライトモチーフに対してロシアの巨匠チャイコフスキーの自由な旋律を,前者の騒々しいオーケストレーションに対して後者の繊細な器楽編成を支持”,バクストは『眠り姫』のプログラムでストラヴィンスキーに言及しつつ“チャイコフスキーの旋律に比べればワーグナーの熟考された主題主義は理知的で退屈な尊大さにほかならないよう”,ブノワは“それが私にもたらす歓喜は,ワーグナーの曲によって引き起こされる興奮とは異なるものだった”と。
 総合芸術といえばワーグナーだけど,確かにその系譜にはない(ただしロバート・ベルはディアギレフがモダニズムの実戦においてワーグナーの提唱した「総合芸術」という理念を取り入れようとしていたと述べている)。 ロシア~フランスの歴史的文化の繋がりも大きいでしょうし。けど,どっちも好きなんですー!ワーグナー作品に美術や衣裳に固定観念はなく,演出による変奏は極端に抽象的だったり,時代を読み替え具像的だったり非常に自由です。
 つづく…。

関西大学博物館&プリンスアイスワールド東京

 
♪ひさびさスケートカテです。Twitterで騒いでいると気が済んでしまうのでって結局ツイのまとめですが…。

 8/4までなので特別展「高橋選手 織田選手 町田選手 栄光の軌跡」@関西大学博物館のことを記録しておきます。ええ町田くんのことしかありません…。ポエム注意。

 6/7(土)に新幹線で新大阪から関大前へ。乗り継ぎに手こずりながら,しかも駅の出口が遠い方だったようで,日頃の運動不足を痛感しながら何とか博物館へ!

 2階の展示室,一番手前なのでいきなり衣装が見えます!心の準備が~。火の鳥衣装はガラスケースの右端横から見えるので,正面だけでなく,バックスタイルもばっちりです。わたしかなーり「裸体に火の鳥の精神」衣装が好きなんですが,近くで見ると肌色の部分だけでなく黒地(ベロアぽい)にも手描きで炎のような模様が大胆に施されてあって,腕には黄色赤オレンジなどに染めたヒラヒラは均一でなく,スパンコール以外の素材でも繊細さと大胆さの融合した“炎を纏う”感が。
 ワールド(五輪団体)で立ち返った初期衣装が羽根で鳥になる!なら、火の鳥の炎の部分を具現化して、本当に言葉遊びではなく「火の鳥の精神」なんだあ。羽根の方も動きによって焰のようにふわっと浮き上がるのでこちらも羽根であり炎ですね。なおマネキンは指の関節が稼働するタイプなのでちょっとニュアンスのある手つきをしてるのも面白い!

 スケート靴の展示は…何というか苦楽を共にして来た相棒のような? 二つの火の鳥(もう一つあるけど)とスケート靴を見ると,火の鳥のシーズンだけじゃなくて何度も浮上と地に叩きつけられ、自らの灰から蘇り飛翔する姿を見守った長いファン歴の皆様の心労は如何ばかりかと…。
 そしてメダル!銀メダルだけじゃなくて、金銀のスモールメダルも飾られてるのが嬉しいですね。衣装だけじゃなく,スモメダあるなら絶対見たい!と思ったのです。SPとFSと力を尽くしての総合成績だしー。
 ヴェンゲーロフのお誘いを泣くなくお断りしてまで来た甲斐がありました!本当はもう一度行きたいくらいなのですが〜。(近場のチャコット展示は10日間開催のうち8日行った…のはまた別のキモいお話)

参考:初期の報道動画

 

 もちろん高松塚古墳壁画再現展示室も見学というか入ってみました。すごく…石室ぽいです。朱雀ちゃんはいないけど、キトラで見れなかった青龍がばっちり見れました。また館内は撮影不可ですが古墳時代の甲冑再現が面白かったです。

 

 壁画再現展示室を見て1階の展示もう一度2階の展示室を見て博物館を出ると青空が!梅雨入りした天気予報は雨〜曇りだったのです。あ,小心者なので文学部はどこだろうとか学食に入ってみよう!みたいなことはしませんよ〜。

 でもちょうど発売中の週刊TVガイド関西版と大学通信などげっとしましたよ!大学の広報誌などは行くときによって置いてある号が違うようでよくわからない…(バックナンバーが出て来たり)。

 

 その後臨海スポーツセンターへの長距離移動というのを体感して見るべきか迷ったのですが(やっぱり行けばよかったかなあ…),もうひとつの目的は名古屋に移動して翌日明治村へ。美姫ちゃんのお祖父様の喫茶店「る・るぽ」に参りました。
 写真があるとは聞いてましたが,すごく綺麗なプリントでお店も上品な雰囲気。美姫ちゃんの火の鳥衣装も見たいな〜。初体験のあんかけスパは量が多くて涙目で完食。
 そして名古屋のホテルで幕張のショーの生放送を途中から見るのであった。翌日の明治村はついろぐで,当日のは6/8(11時前くらいから)
補足1補足2 フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル


■プリンスアイスワールド東京
 

 プリンスアイスワールドは新横浜で1回,そして東伏見は7/19(土)午後とその日買い足した7/21(月・祝)の楽の2回。新横浜の感想をまとめておくべきだった〜。(参考:ついろぐ

 ゲストスケーター,あっこちゃんと織田くん素晴らしかった! あっこちゃんの「ツィゴイネルワイゼン」は特にトメの演技がキレキレ!織田くんの「アディオス・ノニーノ」は技術もだけど,こういう表現すごくイイですねえ。二人とも引退早いよ~。
 町田くんの「Je te veux」は更に抑揚が効いてぐっと深まったように感じました。あんなにいろんなシーンを演じてるのに本当にあっという間に終ってしまいます。新横浜で見たのと放送のあった初回で何となく解釈してたのとまた違うように見えて…むむ難しい。実際細かい振りがいくつかなくなっていたようです。放送(7/21分)は10月にBSジャパンとのこと。遅いよ〜。
 続いて美姫ちゃんの「Say something」。DOIの映像にも心打たれましたが,ほの暗い中に希望の光が見える,美姫ちゃんにしか滑れない世界だなあ。お花渡しながら「今日のプログラム大好きです!」って言えました(美姫ちゃんとあっこちゃん用にお揃いのブーケを。花冠は少し手前の方がプレゼントしてました)。
 高橋くんの「kissing you」。ゆえあって音源持ってますがよく聴いた音楽と全然違う〜。氷の上で“降りてくる”ひとなんだなあ。実はバチェラレット結構好きなのです。この三者三様の世界が濃すぎてもうもう…!

 プリンスチームは新横浜で見たときよりこなれてましたが,正面(ショート)では気にならなかったけど今日はロングサイドで,正面までだいぶ距離があるところで演じていて,縦長なリンクじゃなくてスクエアな部分でまとまってるなあ,もっとすっと距離感が出せるスケートならではの演出が出来てくるともっといいんだろうなあと。そういう意味でシンクロはよかったです!そして楽日にショートサイドで見たらやっぱりこちら向きに作ってあるんだなあと改めて感じました。

 ふれいあタイムは楽はSSでまったり上から眺めていたので,EXの19日だけ。(何も話せなかった新横浜から3ヶ月弱…。会話はウロです)
 「ループ素敵でした!」(腰に手を当てての成功!結構近く)からお花渡して「あのっプレゼントもあるんですっ重いんですけど,バレエ・リュス展の図録でっもういらっしゃいました?」「まだです,9月までですよね」ってちゃんとチェックしてらっしゃいましたよ!「素晴らしかったので絶対見てくださいねっ」(ダメだそんなの普通だ…)「展示方法とかっ普通の美術館と違って…舞台を想像させるみたいでしたっ」(頑張ったよわたし…)
 ↑の写真はプレゼントの前に一度お隣の方に譲ったのでそちらのお花を正面に持ってらっしゃいます。EX2列目だったなので前に出られるか微妙だったんですが,周りの方がすごくいい方ばかりで,町田くんファンの方から「タメ口なんですね」って言われて,図録で…か舞台を想像…に「ホントっすか?」って返されたような気がするわ…。ってくらい覚えていないという。

 ええと重いプレゼントは実は図録だけじゃなくてセットのトートバッグ。…更に詩を読んでみたいそうなので詩集『黙されたことば』『人はかつて樹だった』(長田弘),完全に蛇足の『悲劇の誕生』。本好きは本贈られても難しいのです,わかってます〜。『黙されたことば』は絶版のようですがお高くないです。詩は全然詳しくないのですが“音楽家へのオマージュ”に惹かれました。平易なことばですっと入って来ます。中に「樹,日の光,けものたち」という一篇があるのをすっかり忘れていてフォロワさんに教えていただきました。(『黙されたことば』はWEBサイトに感想があったけど,全体的にハズかしいページだったのでURLはリンクしない)
 『人はかつて樹だった』も教えていただいて,中味もですが瀟洒で綺麗な装幀素敵な一冊なのです。こちらは普通に流通してます。自分用にもう一冊取り寄せないと!
 バレエ・リュス展はフォロワさんと翌日また行きましたがあの展示スペースずっといられます〜。素敵ですよお! 図録を読み終わったら三度目行くつもりです。

これまでのこれからの展覧会etc.

♪ピッポ監督ニュースの衝撃に続いたW杯が意外に面白く久しぶりにサッカーを見続けております。が,取り急ぎ最近の展覧会のご紹介でお茶を濁す…。

SIMONDOLL 四谷シモン(〜7/6 横浜・そごう美術館,20時まで!)
 やっぱり「解剖学の少年」が好き〜。屋上で太郎さんの『太陽』が見れます。
【巡回】10/11~11/30 兵庫・西宮市大谷記念美術館

◆超絶技巧!明治工芸の粋(〜7/13 三井記念美術館

台北 國立故宮博物院-神品至宝-(〜9/15 東京国立博物館)
 「翠玉白菜」公開の7/7まで無休,20時まで開館。  昼間は数時間並ぶそうですが,夜間も日に日に行列長くなってるようです。20時までに並べばOK(入場規制が続いてる場合)。7/2(水)に行って20時前に並んで60分待ちくらい…。
松岡美術館「中国陶磁 いきもの賛歌」(〜9/28)展示の『翡翠白菜形花瓶』も素晴らしいそうです!ここずっと行ってみたいと思ってるのですが〜。

こちらはこれから行く予定
ジャン・フォートリエ展(〜7/13 東京ステーションギャラリー)
 フォートリエはブリヂストン美術館「アンフォルメルとは何か」で打ちのめされました!

魅惑のコスチューム:バレエ・リュス展(〜9/1 国立新美術館)

指輪 神々の時代から現代まで ― 時を超える輝き(7/8~9/15 国立西洋美術館)
ヴァロットン ―冷たい炎の画家(〜9/23 三菱一号館美術館)
 三菱一号館美術館では「バルテュス最後の写真 ―密室の対話」(〜9/7 歴史資料室)も!

番外?
特別展「高橋選手 織田選手 町田選手 栄光の軌跡」(〜8/4 関西大学博物館,日祝休)
 ついろぐ6/714時前くらいから。ポエム注意!
 もちろん「高松塚古墳壁画再現展示室」も見ました。

博物館 明治村
 行ったのは6/8(11時前くらいから)
補足1補足2 フランク・ロイド・ライトの帝国ホテル

鉄道博物館
 行ったのは6/8(11時前くらいから)
まとめ

 なお6/21〜6/30のついろぐには日曜除いてチャコットで開催されてフィギュアスケート衣裳展通いが記録されております…。試合のある日は実況してるし相当ウルサいですねっ。

バルテュス展@東京都美術館

♪広告が出てしまうので,取り急ぎついろぐを置いておきます。すみませんすみません。
 バルテュス展は6/22まで東京都美術館,7/5~9/7京都市美術館へ巡回します

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